徒然日記帳

2007.02.17

夜雨の中を自転車をこいで帰路に着いたためにプチしもやけ状態になっての帰還です。みなさんこんばんわ。どうも僕です。新年明けて一発目の更新がこの日記というのもなんですが、行ってまいりました三国志オフ。

今回のオフ会の企画はKJさんが行ってくれました。当日の詳しい話は清岡さんが書いてくださるであろうことを期待し、細かな説明は省きます。今回は一次会(なの?)で観た上演会のお話。

三国志プロジェクト第二回『濁流を清めるは清流なり』

腐敗した国政を憂える若者達。

その中にあって曹操孟徳は、放蕩三昧を続けていた。

魏の国を一代で築いた、曹操孟徳。

そして袁紹本初率いる奔走之友。

清流派弾圧の『党錮の禁』が発令された時、彼等は・・・

内容はちょっとマニアックですが、いわゆる『党錮の禁』時における清流派と濁流派の戦いです。

今回は三国志研究者による研究発表ではなく、三国志を基にしたオリジナルの舞台演劇です。曹操と袁紹が互いに知らない仲であったり、何進将軍殺害後の袁紹の武断行為が、若者たちの血気にはやった復讐戦になっていたりします。濁流派が悪で清流派が善という設定で勧善懲悪がテーマで、事実関係にこまかい人は眉をしかめるような設定もあります。

しかし、この辺はご愛嬌。というかそもそもそういったものは演出家の意向ですし、今回の対象は三国志に関する情報が無い人でも三国志の世界観を楽しめるという趣旨で作成されました。「史実と違う!」と騒ぎ立てるような無粋な方はご退場願う方向で。

とりあえず感想ですが、良かった!これにつきます。

全体として三国志のテーマ自体を崩すことなく、しかしオリジナリティを前面に押し出しながら随所に笑いや涙というスパイスを入れており、ところどころ的確かつ端的な補足説明をまじえながら何も予備知識がない人でも楽しめる物語に仕上がっています。そう、ここが大切。

学問・芸術というものはできるだけ多くの人に平等に触れ合う機会を作るのが、あるべき理想の姿だというのがわたしの考えです。なんでもそうですが、ある分野に突出してしまうとその分野を理解するための知識が莫大なものになることがあり、ここで無駄に敷居を高くすると、その人がその分野を学ぶことで得られたはずのさまざまなものを手に入れる機会を奪ってしまいます。

ー無駄に敷居を高くしてはならない。次に続く人のための門戸を狭くしてはならないー

学びたいという意思がある人。感じたいという情熱がある人。そういった人たちにたいして先人は決して高慢な態度をとってはならない。USHISUKEさんの言葉を借りるとすると、「裾をひろげる」ためには、学問や芸術は容易でとっつきやすいものである必要があります。

その点今回の演劇は非常に完成度が高く、ある程度三国志を知っている人であっても楽しめるものでした。これは一緒に演劇を観た多くの方が賛同してくれることでしょう。肝心の演劇自体も、他のミュージカルなどにくらべると荒い部分も残っていますが、低くない水準でまとまっていたように思います。出演された方のほとんどが、本来は違う場所で活動している俳優さんばかり。それが一同に介し、たった一ヶ月程度の稽古あわせであそこまで仕上がるのは凄いと思います。

今回の見所はいろいろありますが、自分が思わず泣いてしまった箇所の部分の中から一つ。夏侯元譲が自分の師を侮辱した相手を殺したときに、師がその罪を償うシーンです。

夏侯惇の師韓純は、彼の無実を証明するため嘆願書を橋玄に出します。橋玄は法の番人という設定で、ようするに裁判官のようなもの。夏侯惇が切り殺した相手は今回の演劇の敵である十常侍張譲の手下でした。

罪の無いものでも殺せる権力者張譲に、最愛の弟子の命を奪われてはならない・・・。韓純は命を賭けて夏侯惇の無実を主張。夏侯惇に最期の言葉の残して、みずから死刑台に上ります。そして夏侯淳は己の器の低さを恥じ、師の大きさを感じ、曹操を助けると誓います。これは放蕩者曹操の本質を見極めろと、師匠が言い残したからでした。

このシーンはあとあとまで響き、張譲の護衛である影真(武を極めた殺しのプロ)に曹操がいままさに討ち取られようとする時に夏侯惇が登場するシーンでも出てきます。あわや命を奪われる!というそのシーンで、間一髪登場する夏侯惇。そして、言います。「俺は夏侯元譲!曹操の命を守る者だ!」。ここでも泣いちゃったのは秘密。

ながながと話すとネタバレにもなるうえ紙面がいくらあっても足りないのでこの辺で止めますが、個々の演出がすばらしい中で、曹操と袁紹が花嫁泥棒に屋敷に忍び込むというような笑い話もきちんと入っています。内容としてはかなり濃いものなのでもし行ける人は18日の公演へGO!

午後3時半過ぎ。舞台は収容率90%越えという大盛況の中終りました。演劇自体は正味1時間半ほどでしたか・・・。ラストの俳優さんが勢ぞろいするシーンで、各俳優さんの礼にあわせて拍手に強弱をつけていた清岡さんがいたのを私は見逃しませんでした。

嫌われ者の淳于瓊がめちゃくちゃ格好良かったり地方名士の代表格である何顒が剣を片手に走り回ったりと面白さ満点の演劇でしたが、終盤で名も無き兵士が影真に殺されるシーンで、兵士役に非常に綺麗な人がいましたので、公演に行く人は要チェックです。

PS)

USHISUKEさんのHNは牛輔から来ていることをはじめて知りました。

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